暦年贈与と連年贈与
この110万円を基礎控除と言い、財産をあげた人ごとに基礎控除があります。
つまり1人からもらう額が110万円以下であれば、何人からもらっても贈与税を支払うことはありません。
一般的な贈与をその年ごとに行っていくことを「暦年贈与」と言います。
ただし、毎年同じ金額を何年も贈与し続けると、贈与税を払わなければいけないケースもあります。
これを「連年贈与」といいます。
気をつけたい連年贈与
連年贈与への贈与税
「連年贈与」とは、例えば毎年110万円ずつ20年にわたって贈与した場合に、最初から2,200万円(110万円×20年)の贈与をする意図があったものとみなされ、贈与の初年度にさかのぼって2,200万円全額に課税されてしまうものです。
親から子へ2,200万円を贈与した場合の贈与税は、本税725万円(特例税率45%、基礎控除265万円)です。
加えて、無申告加算税、延滞税が課税されます。
「暦年贈与」なら贈与税は0のままです。
連年贈与とみなされない3つのテクニック
連年贈与認定を避けるためには、
・贈与契約書を贈与の都度作成する
・110万円を超える贈与をして贈与税申告をする
・もらった側が贈与財産を使う
といったことを行う必要があります。
効果的な暦年贈与
相続税と贈与税の税率の差額を利用する
そのような場合には、相続税の試算により相続税の税率を前もって確認しておき、その相続税の税率より低い税率が適用される金額の範囲内で贈与を行えば、贈与税を支払っても、結果として税金が安く済みます。
実際にご提案させていただく際は、贈与額・贈与を行う年数、資産の内容、現金の有無、キャッシュフロー等を勘案して、個別にご提案させていただいております。